さつまいもをたっぷり使った、ほんのり甘い【かんころ餅】
やさしい味わいの島のおやつは、お土産としても人気の一品です。
【かんころ餅】に使われているさつまいもは、
薄く切ったものを茹で、天日干ししてできる切り干しのさつまいも。
これを五島の方言で【かんころ】と呼び、
もち米とあわせてついたものが【かんころ餅】になります。
その歴史はいまから200年以上前、
キリスト教が弾圧された時代に信仰と生活の場を求め
外海地域から五島列島に移住してきた人々がはじまりと言われています。
島の海沿いには漁業を生業としている人々が暮らしていたので、
移り住んだ人々は、少し離れた山の斜面の土地を切り開き、
そのわずかな土地で暮らしていくため、
石垣を築き、段々畑をつくり、
故郷である外海地域でよくつくられてた【さつまいも】の栽培をはじめました。
やせた段々畑ではお米はできませんでしたが、
水はけがよく【さつまいも】は良く育ったそうです。
📷江袋地区の風景
江袋を含む北魚目地区一帯は、農村と漁村という対照的な集落景観から国の重要文化的景観に選定されました。▶北魚目の重要文化景観
主食となった【さつまいも】ですが、
生のさつまいもは寒さに弱く、あたたかくても芽がでてしまうため
長期保存するためには工夫が必要でした。
家の床下に『いもがま』という穴を掘って保管したり、
薄切りにし乾燥させることで、1年中食べることができました。
もともとは、当時貴重であった【もち米】のかさ増しとして使われていたそうで
現在の【かんころ餅】のような甘いおやつではなく、
さつまいもの甘味のみの素朴な味わいだったそうです。
お米も手に入りやすくなり、
暮らしがかわっていっても、
お正月の前には各家庭でかんころ餅をつくり、
島をでた家族や親せきにふるさとの味をおくる習慣は残りました。
かんころ棚とよばれる干し棚にかんころが並ぶ風景は島に冬の訪れを感じさせます。
かんころ餅ができるまで。
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かんころもちの島でつくる
おいしい思い出。
島に暮らすかんころもち作り名人といっしょに、かんころ餅をつくる体験も行っております。
昔ながらの石臼と杵をつかって自分でつくるかんころ餅。できたてのかんころ餅は島でしか味わえないおいしさです。
作ったかんころ餅はお持ち帰りいただけますので、お土産にも◎
島の暮らしを体感して、おいしい思い出をつくってください。