国指定重要無形民俗文化財-1

五島神楽 -goto kagura-

新上五島町内には、「上五島神楽」と「有川神楽」が伝承されており、この2つを含んだ五島列島に伝わる7つの神楽で構成される「五島神楽」は、平成28年に国指定重要無形民俗文化財となりました。400年以上の伝統を持ち、上五島の風土の中で独自の文化として育まれてきた神楽は、秋になると、ほとんどの神社で賑やかに奉納されます。畳2枚分の板張りの上で繰り広げられ、メリハリの効いた特色ある神楽舞で構成されています。

毎年秋になると、島内のあちらこちらの神社で笛や太鼓の音が響き渡り、五穀豊漁に感謝する秋の例大祭が執り行われます。

新上五島町は教会のイメージが強いかもしれませんが、由緒ある神社も多く、(その数57!!)
例大祭の日には、小さなこどもからお年寄りまでその地区に暮らす人々が神社に集います。

どの地区でも、一日目は午後から【おくだり】※があり、笛や太鼓のはやしで賑わいます。

※【おくだり】神を迎える神幸祭のこと
  (神を送る還幸祭を【おのぼり】という)

村まわりでは、はやしが聞こえてくると地域の方々が外に出て参拝し、神輿に続いて歩きます。

暗くなりはじめた頃、参道に灯りがともされ、19時頃から前夜祭がはじまります。

夜の神社の独特の雰囲気はこの時期ならでは。

ぞくぞくと人が集まり、神事が行われ、玉串奉奠(たまぐしほうてん)が終わると、神楽が奉納されます。

新上五島町内で奉納される神楽は有川神楽と上五島神楽があり、この2つを含む【五島神楽】は国の無形民俗文化財に指定されています。

五島神楽の原型は室町末期に生まれており、江戸の中期に現在の型に整ったそうです。
史料によると三十番ほどの舞がありますが、例大祭で奉納されるのはその一部です。

※玉串奉奠…神さまが宿るとされる榊(さかき)という木の枝に、紙垂(しで)や麻を結びつけたものを玉串と呼び、それを参列者が祭壇に奉納する儀式。

五島神楽はすべてが畳2枚分の板張りの上で舞われます。素朴さと勇壮さ、めりはりのきいた律動的な所作、躍動的な太鼓の撥(ばち)さばきが特徴です。

華麗で躍動感あふれる舞いも多く、アクロバティックな動きには圧倒され自然と拍手がおこります。

巫女装束で扇子や鈴を持って儚く美しく舞うのは、地元の女の子たち。

舞のなかには会場から笑いのこぼれるものや、

紅白のお餅をまく舞もあり、気構えせずに楽しんでいただける雰囲気です。

最後を飾るのは、獅子と天狗で悪魔祓いをする「獅子舞」。
コミカルな駆け引きが見る者を惹きつけ、一進一退の舞に会場には一体感が生まれます。

小さなこどもは泣き叫び、大人はそれを見て笑う。あたたかい空気につつまれて前夜祭が終わります。


 

翌日は午前中から大祭が執り行われ、大祭後【おのぼり】で2日間にわたる秋の例大祭は終了です。

例大祭の支度から始末まで、それぞれの神社で、そこに暮らす人々が集まり行います。
しめ縄を張り、神輿を担ぎ、時には舞手になり、現在も途切れることなく続いています。
歴史の中に生きることを身をもって実感できる秋の例大祭。
秋は毎週のように島内の神社で執り行われますので、ぜひ島に暮らす人々と一緒になって、島の秋を感じてください。
[※令和4年度のスケジュールは下から↓]

 

令和5年度 スケジュール

・2日にわたって開催される場合、1日目 前夜祭/19:00頃〜、2日目 大祭/10:00頃〜で執り行われます。
・観光客の方用に席の予約や確保はございません。
・駐車スペースやトイレがないこともありますので、あらかじめご了承下さい。
※所在地詳細は神社名をクリックしてご確認ください。
10/1
10/2
10/8
10/9
10/10
10/11
10/14
10/15
10/20
10/21
10/22
10/23
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10/28
10/29
10/30
10/31
11/2
11/3 金祝
11/4
11/5
11/12
11/13
11/18
11/19
11/24
11/25

Column

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地元保存会の協力により例大祭以外でも神楽の拝観が可能です。目の前で繰り広げられる島の文化を体感し、特別なお時間をお過ごしください。

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